発表と討論の技術を磨く「プレゼン・ディベート論」 ~観光デザイン学類~
2022.09.05 融合学域 観光デザイン学類 受験生
今回は、観光デザイン学類で6・7月に開講された「プレゼン・ディベート論」という講義の中身を取り上げてみたいと思います。
プレゼン・ディベート論とは、発表・討論に必要な技術・能力を習得することを目的とした講義です。すべての学類で開講されている科目ではありますが、担当教員によって学類ごとに特色のある講義となっています。
今回の記事では、観光デザイン学類で2022年度に丸谷耕太准教授、川澄厚志准教授、松田真希子教授により開講された講義の内容について紹介します。
全8講義の内容
1.「私の好きなまち」をテーマにしたプレゼン発表
2. PowerPointのデザインの工夫
3. 新竪町地区におけるフィールドワークの計画
4. 新竪町地区における課題を列挙して解決案を話し合う
5. 新竪町地区おける課題の解決案を話し合う
6. 新竪町地区の課題解決案の中間発表とJNTOの蔵持氏による「これからの日本のインバウンド観光」と「JNTOの仕事」についての講義
7. 新竪町地区の課題解決案の最終発表
8. 新竪町地区の課題解決案の最終発表
第1回は、「私の好きなまち」をテーマに置き、それぞれの学生がPowerPointを使った発表を行いました。第2回は、発表を踏まえた上でPowerPointのデザインをどのようにしたらよいかについて講義を受けました。
この2回の講義を通して、PowerPointを使った発表をどのようにしたら分かりやすく出来るかを理解できました。多くの中学・高校でもプレゼン発表を行う授業はありますが、PowerPointのデザインを教える授業は新鮮で、おもしろさがありました。
上図はそのときの講義で使われたスライドの一部です(丸谷先生作成)。スライドのデザインについて新しく知ることが多く、とても有意義な講義でした。
第3回以降は、金沢市の新竪町地区を調査対象として課題発見と解決案の提案をしました。
第3回は、4つのグループに分かれて新竪町地区の調査計画を話しあい、授業外の時間を使ってフィールドワークを行いました。フィールドワークでは、実際に新竪町地区を歩いて課題を考えてみました。
第4・5回は、グループごとに課題の整理と解決案の方向性を話し合いました。実現可能性を考慮しながら具体的な案を考えます。このときに、最終的に課題の解決案をプレゼン発表するときにどのよう構成にしたらプレゼンテーションが伝わりやすくなるかについて習いました。その時の板書が冒頭部分にあったものになります。
第6回は、まず中間発表として新竪町地区の課題と解決案をグループごとにプレゼンテーションしました。そのあと、JNTO(日本政府観光局)の蔵持京治理事長代理からこれからの日本のインバウンド観光とJNTOの仕事について講義を受けました。JNTOの人に話を伺える機会は貴重であるとともに、講義内容に関しては観光分野の自分の知見を広められ、有意義に感じられました。
第7・8回は、4グループの最終発表を行いました。グループごとに新竪町地区の問題提起から異なっており、それぞれオリジナリティーのある解決案を提案することができました。
講義全体を受けてみて、PowerPoint作成の工夫の仕方を学べ、よりわかりやすい発表を意識できるようになりました。そして、他のグループの発表を批判的に吟味して意見を述べられるようになったことが大きな成果と感じられました。
左が蔵持さん(JNTO)の講義の様子、右が第6回の中間発表の様子