確立科目(融合研究・融合演習)発表会 ~やっぱり先輩はすごかった!!~
2025.03.14 融合学域 先導学類 全ての方向け
こんにちは、Aoです。
今回は2月10日(月)に行われた2024年度確立科目発表会について以下の3部構成でお送りします!
- 確立科目とは
- 勝手にMVP(私の特に感動した先輩をインタビュー)
- 発表を終えて(発表者・傍聴者へのアンケート)
1.確立科目とは
融合学域4年生を対象とする融合研究、融合演習、融合試験の3つを総称したものです。
いわゆる卒業研究に相当するもので、4年間の学びを用いて実社会にある課題の解決を試みる時間といえるでしょう。
また、融合研究・融合演習を選択した場合、少なくとも1人の学生につき融合学域の先生2名にサポートを頂きながら、自身の設定した課題と1年向き合います。また、融合学域では文理医問わず幅広い領域の先生たちがいらっしゃいます。例えばデータサイエンスと教育の先生からアドバイスをもらってICT教育について考えたり、医学と観光の先生からアドバイスをもらいWell-Being(身体的及び社会的幸福度が高い)な観光PRを考えるなど社会課題に複合的な視点で解決を図ることができます。
本年度は融合学域1期生(先導学域1期生)の卒業を迎えます。それに先立ち、今回の発表会は学域初の試みでした。発表者の皆さんは緊張感がありつつも、知的好奇心にあふれていたと思います。
2.勝手にMVP(私が特に感動した発表者をインタビュー)
私が特に感動した発表は渡邉さんの「グローバル農業への挑戦~富山県南砺市でのロールモデル作り~」です。渡邉さんの発表をざっくり紹介すると、富山県南砺市(金沢大学から山挟んですぐの地域)の農業を主とする地域にて、農業と古民家シェアハウスを実装しながら、日本の農業従事者の貧困問題や農作物の個人輸出についての活動を報告されていました。私が発表で感動したポイントは2つです。
感動ポイントその1:バイタリティ
渡邊さんはもともと農業知識が豊富だったわけでもなく、農地を持っていたわけでもなかったそうです。しかし、3年生の海外実践インターンシップのときにインドを訪れた際、インド人びとの活気強さとその裏にある貧困の現状を目の当たりにし一念発起!
また、日本でも同様に農業従事者の貧困化があることを知り、グローバルな農業展開を視野に入れた農業を実装し、その課題に立ち向かうことを決めたそうです。その後、農業基礎知識や海外の農作物需要を勉強したほか、シェアハウスを通じて宿泊者に農業体験をしてもらう活動を行ったそうです。(現在も継続中)
感動ポイントその2:現実と向き合う覚悟
農業に向き合うことを決めた渡邉さんは投資してくれる機関から支援を受け、農園、民家を地元の方から借りて、ゼロから農業を実装したそうです。発表では現段階ではまだ目標利益に達していないと赤裸々に現状の課題とその展開を解説し、様々な先生方からアドバイスや質問に真摯に応えていらっしゃいました。
インタビューでは「やり続ける忍耐力が最も必要な力だった」とおっしゃっていました。私は今回拝聴した中で、渡邉さんの発表は現実と理想のギャップを真剣に考え、向上心を持ち続けて、模索しておられたと感じました。多くの人が諦めるかもしれない状況でもやり続ける覚悟。私も見習うべきだと感じました。
2つのポイントは先導が掲げるアントレプレナーシップ(起業家精神)を持つ人をまさに体現しているのではないでしょうか。また、実際に起業することだけがアントレプレナーシップではなく、社会にある課題に対して夢や理想を語るだけで終わらず、現実を深く分析して、忍耐と勇気をもつこともそこには包含されていると感じました。課題解決に奔走する渡邊さんの1年間は素晴らしいものだったに違いないです!
3.発表を終えて(発表者へのアンケート)
発表会のあと先導4年生に独自にアンケートを取り、活動背景や後輩たちへのアドバイス を伺いました。
質問1:どんなことをきっかけに研究及び演習内容に興味を持ちましたか?
回答:
1.3年次で取り組んだプロジェクト演習の継続
2.2年次,3年次と考えてたことをうまく実行に移した
多くの学生は、これまで受けた授業や日々の経験のなかで得た問題意識を深掘りするような形で研究・演習を進めていたようです。
質問2:融合学域でしか得られないと感じた学びはありますか?
回答:
1.異なる分野に興味を持つ人が多く、それぞれの分野について気軽に質問できる環境だった。
2.学生が互いに協力的で、アンケートやディスカッションにも快く応じてくれた。
それぞれが異なる目標ながらも協力や刺激をしあうことで達成の有無にかかわらず、人と相互的に学び、ものを生み出すプロセスが伺えました。
質問3:今後この学びをどんなことに活かせると考えていますか
回答:
1.他の学生や教授からのアドバイスを活かし、個人ではなくチームとして目標に向かう際の考え方を学んだ。
2.就職後、企画の立案から実装までのステップを実践的に活用したい。
どの回答にも、4年間の学びを通じた経験の重みが感じられました。また、融合学域ならではの協力し合う雰囲気が、学生の成長に大きな影響を与えていることを改めて実感しました。
それぞれの道を進む先導学類の4年生が、今後どのようなイノベーションを社会に生み出していくのか、期待が高まります。
以上、Aoでした。