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ビジネスの極意をプロに学ぶ!ビジネスプラン作成演習【1日目】

2023.12.09 融合学域 観光デザイン学類 学生生活 受験生 在学生 企業

観光デザイン学類では、9月19日~20日に集中講義「ビジネスプラン作成演習」が開講されました!2日間で観光に携わる様々なプロフェッショナルのお話をお聞きしてビジネスプランの作り方を学び、グループで実際に1つ考案するという授業です。

 

 

今回は、起業家の大瀬良亮さんに講師としてお越しいただきました。大瀬良さんは、2019年に旅のサブスク「HafH(ハフ)」を創業され、昨年にはデジタルノマドの誘致を目指す会社 「遊行(ゆぎょう)」を 創立されました。今年、金沢大学 先端観光科学研究所の特任准教授にも就任された、まさに日本の観光ビジネスの第一線を走っていらっしゃる方です。また、サポートとして、金沢大学の先輩であり、普段大瀬良さんとともに活動されているアーティストの土居佑治(どいゆうじ)さんにも来ていただきました。そんなお2人と共に学んだ2日間を、前後編に分けて紹介します!

 

※デジタルノマド(場所に縛られず旅をしながら仕事をする人達のこと。リモートワークの普及により、近年国内外で増加している。)

 

 

 

1日目は、大瀬良さんによる講義から始まりました。ビジネスプラン作成の基本として、ビジネスにはターゲットとする「顧客」、提供する「価値」、得られる「利益」を明確に言語化することが不可欠であると大瀬良さんはおっしゃいます。誰がどう困っているのか、その市場規模はどのくらいかをつかむことで、よりピンポイントに訴えかける事業を生み出すことができます。「儲かりそうだから」で走り出した起業家に投資家は決して投資しない、支持を得るには事業に「共感」を得ることが必要であるという部分が私には特に印象深く、スタートアップの本質が垣間見えたように思えました。

ライフスタイルの変化、サステナビリティや自分らしさを求める人々の増加によって、旅の概念は大きく変化しているそうです。その分新たなビジネスチャンスも生まれており、それらに気づく・それらを深めていく感覚を養う必要性を強く感じました。

 

 

 

講義の後はバスに乗り、富山県立山町の「ヘルジアンウッド」に移動しました。

ビジネスの極意をプロに学ぶ!ビジネスプラン作成演習【1日目】

お昼は皆でnilu curryさん(立山町 元気交流ステーション内)のスリランカカレーをいただきました!日本のカレーとは全く異なるスパイシーさでしたが、おいしかったです。

 

 

 

ビジネスの極意をプロに学ぶ!ビジネスプラン作成演習【1日目】

ヘルジアンウッドは富山の医薬品メーカー「前田薬品工業」さんが手がける、ハーブ製品の販売からレストラン、貸切サウナ、スパなど様々な要素をもつ自然豊かな複合施設です。(なんと建築は隈研吾さん!)ここでは、前田大介社長から、医薬品メーカーが観光ビジネスに取り組む背景や意義、ビジネスを手がける心構えなどのお話を聞きました。実は薬が大嫌いだった前田さん。薬は日常に必要不可欠な存在ではあるけれど、薬とは異なる本当の意味で人々を健康にするために、医薬品の原点であるハーブに着目したそうです。また、村のような形の施設を作ることで立山町を訪れる人を一人でも増やし、そこから移住にも繋げていきたいと考え、現在のヘルジアンウッドが産まれました。

 

ビジネスという面で前田さんが強調されていたのは「数字」。前田さんはヘルジアンウッドに対してKPI(今後目指す数値化された指標 例)来場者数、収益、住民数)を細かく定め、2040年にどうありたいかをはっきりと示しています。「数字から逃げるリーダーは必ずどこかで挫折する」とのこと。感情的なエネルギーやなんとなくの感覚に引っ張られるのではなく、数字をシビアに追っていく。ゴールを見える化することで、社員同士にも良い影響を与えることができるそうです。

ビジネスの極意をプロに学ぶ!ビジネスプラン作成演習【1日目】

講義後は皆でハーブティーづくり体験を行いました!何種類も用意されたハーブを香り・効能などを考えてブレンドし、オリジナルのハーブティーを作りました。先日さっそく寝る前に飲んでみたのですが、全身がポカポカ温まってとても幸せな気持ちになりました!これからより寒くなるので、またここぞというタイミングで飲もうと思います。

 

 

 

随所にこだわりが詰まったヘルジアンウッドを後にして、私たちは石川四高記念館に移動しました。大瀬良さんと私たちで今日一日の気づき・感想をフィードバックし合ったところで、いよいよビジネスプランの考案に取りかかります。

 

 

2日間を通した大瀬良さんからの課題は、「金沢大学生が金沢市で新しいホテルを始めます」でした。株式会社金沢大学の社長になったと仮定して、「金沢大学生がやる意義とは?」「そのホテルは世界(金沢)をどう変える?」などの視点からグループで1つのビジネスプランを作成するというものです。最終発表までに与えられた時間も少なく、考える事項も多い中、各グループはそれぞれ頭を悩ませました。

 

さて、私たちは無事に社長になれるのでしょうか。

後編では、2日目に行われた金沢市内のホテル見学や最終発表の様子をお伝えします。