融合学域先導学類生が考える未来の創造を小学生が審査するコンテストを開催!
2025.06.18 融合学域 先導学類 ニュース イベント
6月15日、融合研究域融合科学系・松島大輔教授が主宰する金沢大学産学融合研究会は,先導学類必須科目授業の一貫として「アントレプレナーコンテスト」を金沢大学総合教育棟講義室にて開催しました。
このコンテストでは,先導学類3年生と4年生が,自分たちが一線で活躍する20年後(2045年)の未来をどのようにかたち創るかを念頭において,そこから「バックキャスト(未来の理想から逆算して 実現を目指す手法)」して現在からの道行きを考えた結果を発表しました。
コンテストの目的は、KoE (King of Entrepreneur) の選出ということで、「アントレプレナー(社会変革人材)として次世代に火をつけよ!」をテーマに9グループに分かれて前日から発表の準備を開始しました。
本年度初の試みとして,金沢市内の小学5~6年生15名が審査員として参加しました。審査員は8チーム (角間・銭五・金城・藤五郎・兼六・尾山・梅鉢・北前)に分かれて、先導学類生の発表を審査しました。先導学類生は2045年時点において一緒に未来を開拓するであろう小学生高学年に説明し、説得できるように発表をまとめました。小学生は、10年後に大学生たちと同じ年齢に達する自分たちがワクワクした未来を想像し,共感と納得が得られるかという観点から、以下の評価基準で各発表に点数をつけました。
<小学生の評価基準>
① 納得しましたか?腹に落ちる!
② ワクワクしましたか?2045年は楽しい未来ですか?
③ 分かりやすく引き込まれる話し方でしたか?
④ 先輩として恥ずかしくない発表でしたか?(何かを見て発表の場合は減点)
⑤ 質問や意見が出やすい発表でしたか?注目される発表でしたか?
コンテストの冒頭で、4年生の上條陸斗さんが代表して融合学域と先導学類について小学生審査員に説明し、コンテストの背景を理解してもらいました。その後、各チームの発表が始まり、それぞれ3分の発表後、審査員と7分の質疑応答を行いました。参加した小学生は活発に質問を投げ、その率直で鋭い意見に大学生も驚きながら答えていました。
審査員には、合同会社 Innovation Door 代表の杉山様、HED株式会社代表取締役の高田様、先導学類第一期卒業生の渡邉さんも加わり、審査員全員の審査点数を合計しチームを順位付けしました。
学生優秀賞は、オートロウリュウチームの「ひらめきがお金になる社会」で、人間にしかできないひらめきでお小遣いがもらえる未来についての提案でした。これは企業の事業アイディアに利用できたり、人とのつながりがうまれる仕組みですが、小学生からは料金設定や特許に絡む懸念点などの質問が出て、大学生が返答に苦しむ場面もありました。
また、審査した小学生も表彰され、MVPはチーム北前でした。活発に出た意見や質問から、大学生は学びを深めることができました。最後に松島先生からの講評として、融合学域は今までの大学にない取り組みをしているので、今日のような活動に関心をもってもらえると嬉しいと結びました。
このコンテストを通じ,世代を超えて共創し,新たな社会構築に向け ,社会変革を先導するアントレプレナーを目指す金沢大学先導学類の集大成とも言える授業を展開しました。参加した小学生にとっても、今回の先導学類生との体験が今後の学びの発展 に結び付くことを期待しています。